| 教え子に学ぶ | - 2013/04/16
- 4月5日S新聞投稿欄 テーマ「花見」
〜懸命な息子の姿重ねて見る〜 12年前の11月。息子が仕事中に倒れた。 勤務先からの電話で救急病院に駆けつけると、脳出血で緊急手術が必要だという。息子は10日間、生死の境をさまよった末に、なんとか意識を取り戻したが、左半身まひの後遺症が出た。入社から半年あまりの出来事だった。 3度目の転院先の病院の近くに公園があり、満開の桜の中、息子が乗った車いすを押した。「息子の将来はどうなるんだろう」と桜を見上げた。 しかし、息子は懸命にリハビリと勉強を続け、行政書士の資格を取得。この春、自宅の一室を事務所にして開業することになった。 厳しい冬を乗り越え、見事花を咲かせる桜に息子を重ねてみる。 自宅の窓からは桜並木が見える。今年は最高の花見ができる気がする。
4月12日S新聞「夕焼けエッセー」 息子35歳。今春、念願の社会復帰を果たした。自宅の一室が彼の新しい職場。玄関に行政書士事務所の小さな看板が光る。生活にリズムが出て表情も明るい。 12年前の帰宅途中、車の電話が鳴った。職場で息子が脳内出血で倒れ、緊急手術の承諾を求めていた。一瞬悪い予感が走り、あれが最後の別れであったのかと2週間前を思い出した。 半年ぶりに実家に帰った息子が泊まらずに大阪に戻るというので、夜遅く車でワンルームマンションに送り届けてやった。部屋の中を見せてもらって玄関先で別れたのに、息子がエレベーター前まで見送りに出てきた。怪訝な顔をすると「礼儀ですから」といった。 術後10日ほどたった夕刻の薄暗い病室。死線をさまよっていた息子の手がかすかに握り返してきた。忘れられない感動。それは長いリハビリの始まりでもあった。機能回復を願って転院を2回繰り返すも、どの専門医も家庭内復帰を目標とした。しかし、息子は迷うことなく社会復帰を目指し、新たに法律の勉強も始めた。 彼が偉かったのは、この12年間ひと言の愚痴もこぼさなかったことであろう。そして声を出してよく笑った。いつの間にか親の不安は薄れ、何としても実社会へもう一度送りだしてやりたい、と強く願うようになった。 左上下肢の重い障害を背負って、息子の新たな人生が始まる。道は険しいに違いないが、息子の成功を願ってやまない。
4月12日に私はお父さんの投稿夕焼けエッセーを読んで・・2年前に出会った彼を思い出しました。あのとき杖をついて玄関まででてきて『先生、頑張ってください』と励ましてくれました。・・・就職なかなかうまくいかないと聞いて「あなたもがんばってね」としか言えなかったのですが、ずっと気になっていました。 自宅で開業ならと、さっそく駆けつけ近所に駐車しようとバック。窓を開けたら道を歩いているのは、なんとお母さん。「新聞を読んで、いまちょうどお宅にいこうと思ってきたのよ」 「うちは南口に転居したんですよ。」「え〜〜」 なんということか、偶然出会わなければ、空き家を訪ねるところだったのです。奇跡のような一瞬の出会いに感激。 きけば、お母さんの投書も5日に掲載されたとか。 ひと言の愚痴も言わずに12年間努力し続けた・・・雅浩さん立派!! 頭がさがります。 少々しんどいことにぶつかったぐらいで泣き言いってたら彼に恥ずかしいなと思います。これからも応援したいし、私も負けないようにがんばります。 ●島本行政書士事務所をよろしくお願いいたします。 | |